「短所」こそが最強のアピールになる。看護師の転職書類で“マイナスを信頼に変える”書き換え術
「あなたの短所は何ですか?」
履歴書や面接で必ず聞かれるこの質問。正直に「仕事が遅い」「短気だ」と答えてしまえば不採用になりそうですし、かといって「短所はありません」と書けば自己分析ができていないと思われてしまいます。
実は、採用担当者が短所を聞く理由は、あなたの欠点を探すためではありません。
**「自分の課題を客観的に理解しているか(自己認識力)」そして「その課題とどう向き合い、カバーしようとしているか(問題解決力)」**を見ているのです。
つまり、書き方さえ工夫すれば、短所は「長所の裏返し」として、あなたの人柄や看護観をアピールする強力な武器になります。
本記事では、看護師が書類選考で評価されるための「短所の書き換えテクニック」と、性格タイプ別の具体的な例文を紹介します。
1.短所を長所に変える「リフレーミング」の魔法
短所と長所は表裏一体です。
「短所」として認識している性格を、ポジティブな言葉や看護師として求められる資質に変換(リフレーミング)することから始めましょう。
| あなたが思う「短所」 | 採用担当者に響く「長所(言い換え)」 |
| 心配性・神経質 | 慎重、リスク管理ができる、正確性が高い |
| 仕事が遅い・マイペース | 丁寧、患者様に寄り添える、着実 |
| 優柔不断 | 協調性がある、多角的に物事を考えられる |
| せっかち・気が強い | テキパキ動ける、判断が早い、責任感が強い |
| おせっかい | 気配りができる、ホスピタリティが高い |
| 飽きっぽい | 好奇心旺盛、新しい環境への適応力が高い |
この変換ができれば、あとは**「短所+その対策(カバー方法)」**のセットで文章を作るだけです。
2.【タイプ別】そのまま使える! 短所の例文集
履歴書の「長所・短所」欄や、面接で使える具体的な構成案を紹介します。
ポイントは、**「短所を自覚しているからこそ、普段の業務で気をつけていること」**を必ずセットで書くことです。
タイプA:「心配性・慎重すぎる」人
医療現場において「慎重さ」は最大の武器です。ミスを未然に防ぐ力としてアピールします。
- 【例文】「私の短所は、些細なことでも気になってしまう『心配性』なところです。しかし、医療現場においては、この性格を**『安全管理への意識』**として活かしております。投薬や処置の際は、思い込みで動くことなく、必ず指差し確認やダブルチェックを徹底しています。その結果、前職ではインシデントを起こすことなく業務を遂行できました。今後も、スピード感を保ちつつ、確認を怠らない看護を実践します。」
タイプB:「優柔不断・主体性がない」人
「自分で決められない」のではなく、「周囲の意見を尊重できる」「慎重に判断する」と言い換えます。
- 【例文】「私の短所は、物事を決めるのに時間がかかる『優柔不断』な点です。しかし、それは**『多角的な視点で物事を考え、慎重に判断したい』**という気持ちの裏返しでもあります。緊急性が求められる場面では即座に判断できるよう、日頃から優先順位を明確にシミュレーションすることを心がけています。一方で、カンファレンスなどでは、独りよがりにならず、多職種の意見を丁寧に汲み取る調整役として貢献したいと考えています。」
タイプC:「せっかち・おせっかい」人
行動力や世話好きな面は、忙しい病棟や患者様との関わりにおいてプラスに働きます。
- 【例文】「私の短所は、つい先回りして動いてしまう『せっかち』な部分です。じっくり話を聞くべき場面でも結論を急いでしまいそうになることがあるため、意識的に**『傾聴』を心がけ、患者様のペースに合わせるよう努めています。一方で、急変時や処置の介助など、スピードが求められる場面では、この『状況判断の早さ』**を活かし、チームの業務が円滑に進むよう積極的に動くことができます。」
タイプD:「頑固・融通が利かない」人
「こだわりが強い」ことは、看護への「熱意」や「責任感」に変換できます。
- 【例文】「私の短所は、一度決めたことを曲げられない『頑固』なところです。自分の考えに固執しすぎないよう、柔軟に周囲のアドバイスを受け入れることを常に意識しています。しかし、この性格は**『一度決めたことは最後までやり抜く責任感』**でもあります。困難なケアや課題に直面しても、諦めずに解決策を模索し、患者様にとって最善の結果が出せるよう粘り強く取り組むことができます。」
3.書いてはいけない「NGな短所」の境界線
いくら正直でも、看護師としての適性を疑われるような短所は書くべきではありません。
- 社会人としてのマナーに関わるもの
- 「時間にルーズです」「遅刻癖があります」「挨拶が苦手です」
- これらは短所ではなく「非常識」とみなされ、即不採用になります。
- チーム医療を崩壊させるもの
- 「人の好き嫌いが激しいです」「すぐにイライラしてしまいます」
- 感情のコントロールができない人は、リスク要因と判断されます。
- 身体的・精神的な不調
- 「腰痛持ちです」「メンタルが弱いです」
- これらは配慮が必要な事項であり、短所欄ではなく「本人希望欄」や面接で相談すべき内容です(※業務に支障がないレベルなら書く必要はありません)。
4.まとめ:短所は「改善しようとする姿勢」で評価される
完璧な人間はいません。採用担当者もそれは分かっています。
大切なのは、「私にはこういう弱点があります」と認めた上で、**「だからこそ、普段から〇〇に気をつけて仕事をしています」という「向上心」**を見せることです。
「短所」という項目を、あなたの誠実さとプロ意識を伝えるためのスペースとして活用してください。
そうすれば、あなたの弱点は、採用担当者にとって「信頼できる人間味」へと変わるはずです。





