入職2日目だけど辞めたい。即退職はアリ?履歴書への記載ルールと、失敗しないための「次」の書類作成術
念願の新しい職場に入職して、まだ2日目。「想像していたのと全く違う」「人間関係が最悪で息が詰まる」――そんな絶望感に襲われ、すでに「辞めたい」と考えている看護師さんは少なくありません。
「たった2日で辞めるなんて、社会人失格ではないか」と自分を責める必要はありません。入職直後の違和感は、時として的確な危険信号(アラート)である場合が多いからです。
しかし、感情のままに辞表を出す前に、一つだけ冷静に考えなければならないことがあります。それは**「この2日間の経歴を、次の履歴書にどう書くか」**という問題です。ここを間違えると、今後の看護師キャリアに不要な傷を残すことになります。本記事では、2日目で退職する場合の判断基準と、次の転職を成功させるための書類上の処理について解説します。
2日目で辞めるのは「甘え」か「英断」か。見極めのライン
入職直後の「辞めたい」には、一時的なショックと、致命的なミスマッチの2種類があります。
- 一時的な「リアリティショック」の場合(様子見を推奨)
- 「物品の場所が分からない」「先輩の名前が覚えられない」「システムが違う」といった悩みは、慣れで解決します。この段階で辞めるのは早計です。
- 致命的な「ブラック環境」の場合(即退職も検討)
- 「面接で聞いていた給与や休日条件と違う(契約違反)」
- 「初日から怒号が飛び交っている、無視される(パワハラ)」
- 「明らかな医療法違反や不潔行為が常態化している」
後者の場合、我慢して働き続けても心身を壊すか、共犯者になってしまうリスクがあります。「2日目だから」と遠慮せず、早急に身を引くことが、あなた自身のキャリアと免許を守ることに繋がります。
履歴書に「2日間の職歴」は書くべきか?運命を分ける「社会保険」の壁
2日目で辞めた場合、次に受ける病院の履歴書にこの職歴を書く必要があるのでしょうか?
結論から言えば、**「社会保険(雇用保険・健康保険・厚生年金)の加入手続きが完了しているかどうか」**で判断が変わります。
ケースA:手続きがまだ行われていない場合(書いていない人が多い)
入職2日目であれば、事務処理がまだ行われていないか、申請中であるケースが大半です。退職を申し出る際に、**「社会保険の加入手続き(資格取得手続き)を取り消してください」**と依頼してください。
もし「取り消し」ができれば、公的な記録上、あなたはその病院に在籍していなかったことになります。この場合、履歴書には記載せず、「空白期間(離職中)」として扱うことが一般的です。面接でも触れる必要はありません。
ケースB:手続きが完了してしまった場合(書く必要がある)
すでに手続きが完了し、保険証の発行準備などが進んでいる場合、雇用保険や年金手帳に履歴が残ります。この状態で履歴書に書かずに次の病院に入職すると、年末調整や保険加入の手続きで「前職の履歴」が発覚し、経歴詐称トラブルになるリスクがあります。
この場合は、正直に履歴書に記載し、職務経歴書で事情を説明する必要があります。
2日目で辞めた場合の「応募書類」リカバリー戦略
もし履歴書に書かざるを得なくなった場合、あるいは「空白期間」として処理する場合でも、次の応募書類には工夫が必要です。
1. 職務経歴書は「前々職」をメインにする
今回の「2日間の職場」については、職務経歴書に詳細を書く必要はありません(書く内容もないはずです)。
職務経歴書のフォーマットでは、今回の一瞬の職歴は履歴書(または経歴書の冒頭)にさらりと事実のみを記載し、アピールの中身はあくまで「その前の職場(前々職)」での経験に集中させます。採用担当者の目線を、直近の失敗から過去の実績へと誘導する構成にしてください。
2. 退職理由(または空白期間)の説明
面接や書類の備考欄で事情を説明する際は、感情的にならず「事実」と「反省」を伝えます。
- 条件相違があった場合:「入職直後に、提示されていた労働条件と実態に大きな乖離があることが判明しました。生活設計に関わる重大な相違であったため、早期に辞退するという苦渋の決断をいたしました。」
- 自分の確認不足とする場合(無難なパターン):「事前の職場見学や情報収集が不足しており、自身のスキルと求められる役割にミスマッチがあることが入職後に判明しました。ご迷惑をおかけする前に退くべきと判断しました。この反省を活かし、今回は慎重に検討した上で志望しております。」
「なかったこと」にしてリスタートするために
2日目での退職は、精神的に大きなダメージを受けるかもしれません。しかし、長い看護師人生において、数日のつまづきは誤差のようなものです。
最も重要なのは、**「辞め方」**です。
いくら2日目でも、無断欠勤(バックレ)や電話一本で済ますのは絶対にNGです。制服の返却や書類の手続きを誠実に行い、可能な限り「社会保険加入の取り消し」を交渉すること。これさえクリアできれば、履歴書を汚さずに、何食わぬ顔で次の転職活動をリスタートできます。
今回の失敗は「自分に合わない環境を肌で感じるセンサーが正常に働いた」と前向きに捉え、次は書類選考の段階でしっかりと情報収集を行い、長く働ける職場を選び直してください。





