臨床検査技師の職務経歴書は「検査項目」と「機器名」で決まる。採用されるフォーマットと書き方の鉄則
臨床検査技師の転職活動において、職務経歴書はあなたの「技術者としてのスペック表」です。
一般的な事務職や営業職とは異なり、検査技師の採用担当者(技師長や現場責任者)が見ているポイントは極めて明確で技術的です。「どの検査ができるか」「エコーはどの部位を撮れるか」「どのメーカーの分析装置を使えるか」。この3点が瞬時に伝わらないフォーマットでは、どれほど熱意があっても書類選考を通過するのは難しくなります。
ここでは、臨床検査技師の実力を正しく伝え、希望する病院やクリニック、健診センターへの採用を勝ち取るための最適なフォーマット選びと、必須項目の書き方について解説します。
臨床検査技師に最適なのは「逆編年体式 + 検査一覧表」
臨床検査技師の職務経歴書では、直近の勤務先から順に記載する**「逆編年体式」**のフォーマットを使用するのが基本です。医療技術や検査機器は日々進歩しており、直近でどのような検査に携わっていたかが即戦力性の判断基準になるからです。
しかし、単に病院名と在籍期間を書くだけでは不十分です。このフォーマットの中に、必ず**「経験検査一覧表」**を組み込む必要があります。
文章でダラダラと説明するのではなく、表形式で「検査種別(検体・生理)」「詳細項目」「使用機器(メーカー・型番)」「経験年数」を整理して見せるスタイルが、最も採用担当者に好まれます。
作成はWord(ワード)で行うのが一般的です。電子カルテや検査システム(LIS)の操作スキルも評価対象となるため、PCで整った書類を作成すること自体が実務能力の証明になります。
採用担当者が必ずチェックする4つの技術要件
採用担当者は、現場の欠員補充や体制強化のために、具体的なスキルを持った人材を探しています。以下の4つの情報を具体的に記載し、ミスマッチがないことを証明してください。
1. 経験した検査の詳細(検体・生理)
「検体検査全般」「生理機能検査」といった大枠の記載ではなく、詳細をブレイクダウンします。
- 検体検査:生化学、血液、免疫、一般、輸血、病理、微生物など。
- 生理機能検査:心電図(安静時・負荷・ホルター)、呼吸機能、脳波、筋電図、超音波(エコー)、ABI/PWVなど。
特に生理機能検査、中でも超音波(エコー)検査は需要が高いため、経験部位(腹部、心臓、頸動脈、乳腺、甲状腺、下肢血管など)と、1日あたりの件数を必ず記載してください。
2. 使用機器のメーカーと型番
自動分析装置やエコー機器は、メーカーによって操作性が異なります。
「生化学自動分析装置(日立ハイテク:Labospect)」や「超音波診断装置(Canon:Aplio)」のように、メーカー名と機種名を記載します。応募先の機器と同じメーカーの使用経験があれば、教育コストがかからない即戦力として非常に有利になります。
3. 施設規模と検体数
施設の規模感を伝えるために、病床数や1日あたりの検体数・検査件数を数字で示します。
- 「病床数:300床(総合病院)」
- 「外来数:1日平均500名」
- 「検体数:生化学 1日1,000検体」
- 「心エコー:1日平均10件」
これにより、ルーチンワークの処理能力や、繁忙期における対応力を判断する材料を提供します。
4. オンコール・当直・採血業務
病院勤務の場合、当直やオンコール対応が可能か、月に何回程度入っていたかは重要な情報です。
また、施設によっては臨床検査技師が採血を行うケースも多いため、「翼状針・直針での採血経験(真空管採血)」や「1日あたりの採血人数」も明記しておくと安心感を与えます。
認定資格は「専門性」の最強の証明
臨床検査技師免許以外に、学会や職能団体が認定する資格を持っている場合は、必ず正式名称で記載してください。これらは書類選考において強力な加点要素となります。
- 超音波検査士(消化器、循環器、体表臓器など領域も明記)
- 細胞検査士(国際細胞検査士があれば併記)
- 認定輸血検査技師
- 認定血液検査技師
- 緊急臨床検査士
- 糖尿病療養指導士(CDEJ)
自己PRで伝えるべき「精度管理」と「チーム医療」
フォーマットの最後にある自己PR欄では、検査技術以外のプロフェッショナルな姿勢を伝えます。
- 精度管理(QC)への意識「日々の内部精度管理を徹底し、データの異常値に対して迅速に原因究明を行った」「外部精度管理調査でA評価を維持した」といった、データの信頼性を守る姿勢。
- チーム医療・医師への報告「パニック値(異常値)が出た際に、直ちに医師へ報告し、迅速な治療開始に貢献した」「エコー検査中に所見に気づき、医師へ追加オーダーの提案を行った」といった連携力。
- 患者様への接遇「採血や生理検査において、患者様の不安を取り除く声掛けや、苦痛の少ない手技を心がけた」といったホスピタリティ。
臨床検査技師の職務経歴書は、あなたの「技術」と「経験」を可視化するカタログです。
検査項目ごとの詳細なスペックと実績を整理されたフォーマットで提示し、採用担当者に「この人なら正確なデータを即座に出してくれる」と思わせる書類を作成してください。





