2025.12.09

既卒の職務経歴書は「アルバイト経験」が武器になる。空白を埋めるフォーマットの選び方と書き方

keireki0530

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

既卒（大学や専門学校を卒業後、正社員としての就業経験がない状態）の方が転職活動を行う際、最も頭を悩ませるのが「職務経歴書」の存在です。「正社員歴がないのに何をかけばいいのか」「履歴書だけでいいのではないか」と考える方も多いですが、既卒採用において職務経歴書は必須です。採用担当者は職務経歴書を通じて、あなたの「実務能力のポテンシャル」や「ビジネス文書作成能力」を見ているからです。ここでは既卒の方が選ぶべき最適なフォーマットと、アルバイト経験や自己学習を魅力的な「キャリア」として変換する書き方について解説します。

Contents

既卒に最適なのは「編年体式」のフォーマット
アルバイト経験を「職歴」として書くための変換テクニック
「職歴なし（空白期間）」の書き方とカバー方法
既卒が選んではいけないNGフォーマットと注意点
提出時はPDF化を忘れずに

既卒に最適なのは「編年体式」のフォーマット

既卒の方が職務経歴書を作成する場合、奇をてらった形式にする必要はありません。最も標準的な「編年体式（時系列）」のフォーマットを選んでください。

多くの既卒者はアルバイト経験がメインとなりますが、これを時系列順に記載することで「継続力」や「責任感」をアピールできます。もし複数のアルバイトを掛け持ちしていたり、単発バイトが多かったりする場合は、職種ごとにまとめる「キャリア式」も選択肢に入りますが、基本的には時系列で「いつ、どこで、何をしていたか」を整理して伝える方が、採用担当者にとって読みやすく好印象です。

アルバイト経験を「職歴」として書くための変換テクニック

「たかがアルバイト」と卑下する必要はありません。企業側も既卒者に高度なマネジメント経験などは求めていません。重要なのは「与えられた役割の中でどう工夫したか」です。フォーマットの「職務内容」欄には、以下のように視点を変換して記載します。

1.接客・販売（コンビニ・飲食店など）の場合

単に「接客・レジ打ち」と書くのではなく、「顧客単価を上げるための提案」「新人スタッフのトレーニング（OJT）」「発注管理による廃棄ロス削減」など、店舗運営に関わる数値を意識した行動を記載します。

変換例：「ホールスタッフ」→「顧客満足度向上に向けた接客および新人教育担当」

2.事務・データ入力の場合

「データ入力」だけでなく、「正確性」と「スピード」を数字で示します。「1日平均〇件の処理」「ミス率0%の維持」などは立派な実務能力です。PCスキル（Word、Excelの使用レベル）も具体的に記載してください。

変換例：「事務補助」→「営業支援業務およびデータ管理業務」

3.塾講師・家庭教師の場合

「授業を行った」だけでなく、「生徒の目標達成に向けたカリキュラム作成」「保護者との信頼関係構築（報告・連絡・相談）」を強調します。これは営業職や企画職に通じるプレゼンテーション能力の証明になります。

「職歴なし（空白期間）」の書き方とカバー方法

卒業してから現在までアルバイトもしていない完全な空白期間がある場合、職務経歴書をどう埋めるかが課題になります。この場合、嘘をつくのは厳禁ですが、空白をそのままにしておくのもNGです。

自己学習や資格取得の取り組みを書く

空白期間中にITエンジニアを目指してプログラミングを勉強していたり、公務員試験の勉強をしていたりした場合は、それを「自己研鑽」として記載します。ポートフォリオ（成果物）があれば、そのURLを記載することで実力を証明できます。

「職務要約」と「自己PR」でスペースを使う

経歴の行数が少なくなる分、フォーマットの冒頭にある「職務要約」と末尾の「自己PR」を充実させます。学生時代のリーダー経験やボランティア活動、あるいは「なぜ既卒になったのか、そこからどう気持ちを切り替えて正社員を目指すのか」という熱意を丁寧に文章化することで、空白のマイナスを意欲のプラスでカバーします。